「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

まちだではたらく

40過ぎて出合ったキャンドル作り
子どもたちに好きなことを
仕事にしている姿を見せたい

更新日:2023.11.9

おおえみなこさん キャンドル作家

おおえさんは、町田市在住のキャンドル作家さん。素敵なキャンドル作りに注目が集まり、いつもレッスンクラスは予約でいっぱいのおおえさんですが、聞けばキャンドルを作り始めたのは、4年前からだとか。子育てをしながら、仕事としてキャンドル作りを選んだきっかけなどを聞きました。

キャンドルを作り始めたのは
40代になってから
趣味程度のはずがすっかり仕事に

「若い頃に、野外の音楽フェスによく行っていて、その会場でディスプレイとしてキャンドルがあって、夜になると大きなキャンドルが灯されていた風景をいいなと思って見ていたんですよね。そんなことはすっかり忘れて、30代は、結婚をして男の子を2人の子育てに忙しくしていたんです。そんな時、長男が小学校2年生のときに、あまり学校に行けなくなって、親子で暗闇にいるような時期を1年くらい過ごしていたときかな。町田市の適応指導教室(*)(現在は「教育支援センター」)に行ってみたら、息子に合ったのか少しずつ通うようになって、私も子どもも落ち着いたタイミングで、“私も自分のことしたいな”って思ったんです。その時に、ふと“キャンドルだ!”って、もう、ただただ、思いついたという感じで、すぐキャンドル教室に体験に行ったんです。ピンときたんですよね。
そして、キャンドルを初めて作った時に、私でもこんなにかわいいもの作れるんだ!ってすっごく楽しかったんです。私自身、器用でもなくて、絵心もなくて、何か表現するなんて得意ではないほうだってずっと思っていたので…。その時に、もうこれしかないって、すぐに体験コースから本コースをとりました。また、教室に通い始めた時が、ちょうど新型コロナが流行し出してステイホームの時期と重なったので、家でキャンドルを作り続けていました(笑)。私が通っていたのは、日本キャンドル協会の20回くらいの講座。実技試験や座学もあったので、大人になって勉強の機会もなく、それも新鮮で楽しかったです。最初はそんなに真剣にやるとは思ってなくて、趣味みたいな感じでやろうかなって思っていたのに、初級やったら次もって、どんどんやりたくなって。すっかりハマりました」

趣味程度のつもりが、すっかりキャンドル作りを教えるまでになったおおえさん。人に教え始めたタイミングも早くて、講座に通いながら、S N Sでの発信、自宅でのお教室開催と一気に舵をきっていったんだそう。

 「講座を受けていた周りの人が、すでに教えてる方が多くて。例えばS N Sも含めて、フォロワー数を増やすには、集客どうするとか、そんな話している環境だったので、私もキャンドル作家アカウントを開設しました。周りの影響は大きかったですね」

インスタグラムでの発信を始めてから、1年ほどでフォロワー数が1000人超え。自宅でお友達や知り合いにちょこっと教えるくらいと想定していたお教室が、コンスタントに知り合い以外の方が訪れ、ハンドメイド販売サイトでも売れ筋がわかるくらいに、数も出るようになっていったといいます。

 「大きなきっかけは、オンラインレッスンの動画販売会社から声がかかったことでした。私にも声がかかるんだってびっくりしましたけど、嬉しかったですね。S N S始めた頃は、どうしたら広められるかなって試行錯誤しながら続けて、徐々にフォロワーさんがついてくださったおかげですね。そこから、自宅レッスンでも“初めまして”のお客様がきてくださるような、覚悟ができたような感じです」。

使用しているキャンドルの素材も、パラフィン、ソイ、ジェルなど イメージする作品によって使い分け。シャーレに入っているメッセージキャンドルが人気!

これといった仕事をしてこなかった
私だけど、これだ!って
キャンドルでやっと思えた

「なんでキャンドルをやってるかっていうのを最近よく考えるんですけど、子どもに、私が好きなことを仕事にしているところを見せたいっていう気持ちがいちばん大きいんだって思います。私の場合、手に職がないまま母になって、キャンドルを始める前も色々働いてはいたけど、息子のこともあってうまく続けられないときもあったり、いまさら会社員になるスキルもない。キャンドルを作ってみたら、これしかないと思ったんですよね。働かなきゃって気持ちがもっと強かったら、20代とか30代で、気づいてたんでしょうけれど(笑)。そのタイミングが、たまたま息子の不登校、ということで、ポンってきた感じです」。

個人で発信しながら、“お母さん”“主婦”の立場でも、ハンドメイドなどで活動する方たちは増えているけれど、まだそこまで踏み切れない人もいるかもしれない中、おおえさんはエイっと踏み出しました。

「キャンドルが自分にとって衝撃だったんです。それほど自分にとって何か人生変わるきっかけだったということかな」

息子たちや、もちろん夫もおおえさんのキャンドル作家としての活動を全面的に応援してくれています。

「いつも息子たちは“お母さん、すごいね”って言ってくれます。でも、売り上げあったら、ぼくたちにもなんか買ってーっておねだりしてきますけど(笑)。ハンドメイド作品だと、何個売れたって目に見えるし、子どもたちにも、お母さんがやっていることがわかりやすいですよね」。

薬師池公園四季彩の杜西園内のイベントスペースで行われるカルチャースクール「やくしの学び」。そこでおおえさんも「アイスクリームキャンドル」作りのワークショップを開催。
開催時が夏休みだったので、自由研究にもいいかもとお子さまたちがたくさん集まっていました。
溶かしたロウに色をつけたら、グルグルとかき混ぜると、徐々に冷えてモロモロと固まり始めます。柔らかいうちに半円の型に入れて外すと、まるでアイスクリーム!
フルーツやアルフベットなどのパーツもロウで手作り。デコレーションしたら完成です。
お友だち同士での参加も多く、楽しそうでした。

ちょっと渋めの花の公園がある
町田っぽくて好き

最後に町田市に住んでいてよかったなとか好きだなと思うところも、聞いてみました。町田でも緑の多い地域に住んでいるおおえさん、近所でボタニカルキャンドル用の草花を採りにいって、ドライにしてストックするそうです。

「稲城市の実家から30分以内という条件で、家探しをしていたときに、たまたま見つけて町田に住み始めました。実家が花屋を営んでいたので、草花が好きってこともあるし、ダリヤ園も行きましたし、えびね苑のような通好みなお花の公園もあって、そんなところも好きですよ。町田駅周辺のごちゃっとしたところも面白いし活気があって、仲見世商店街もエキサイティングですよね」

*町田市に在住し、心理的要因により不登校になっている児童・生徒の学びの場を提供。本人の状況に即した学習や活動を行うことにより、自ら学ぶ力や社会性をはぐくむとともに、よりよい進路選択ができるよう支援。小学校の児童が通う「けやき教室」、中学校の生徒が通う「くすのき教室」がある。
教育支援センター
https://www11.schoolweb.ne.jp/swas/index.php?id=1350006&frame=centertekioushidousodan

Profile
町田市在住。夫と男の子2人の4人家族。結婚後の新居探しをきっかけに町田市へ。コロナ禍のステイホームの時期と長男の不登校も重なり、キャンドル作家への道を踏み出す。実家が花屋だったこともありボタニカルキャンドルが得意。2023年秋からは、FCDA一般社団法人 フロールキャンドルデザイン協会の開講を予定。
レッスンの詳細などはInstagram@chais_candle
撮影/黒澤俊宏 取材・文/田中 希 撮影協力/薬師池公園四季彩の杜西園
SHARE