合言葉は「町田で子育てLifeを楽しもう♬」
オンリーワンの冊子を作り上げた
町田ママたちの挑戦
更新日:2024.04.25
らぶふぁみ事務局
(左から)壷井美沙さん、山田ひとみさん、
西行恵さん、藤吉香織さん
――町田で子育てをする多くの家庭で愛読されているフリーマガジン『らぶ♡ふぁみ』。2017年9月の創刊以来ずっと、子育て世代に役立つさまざまな情報を発信しています。2022年からは冊子の発行を年2回から4回に増やし、ホットな情報をよりタイムリーに届けられるようにと、ウェブサイト『らぶ♡ふぁみweb』もスタート。そんな『らぶ♡ふぁみ』を制作しているのは、町田に住む1歳児から中学生のお子さんたちを育てている現役ママさんたちです。今回は、このまちでリアルに子育てをしつつ、情報を集めて発信する立場にある「らぶふぁみ事務局」のみなさんにお話を聞きました。
西行さん(「らぶふぁみ事務局」編集長) 私自身、中学生になる子どもを育てているのですが、いまの町田はとても子育てがしやすいまちだと思います。横に長い町田市は、エリアごとにいろいろな魅力があります。なんでも揃う便利な駅前の喧騒からちょっと移動すると自然が広がっているし、家の周りにも外遊びができる広場や公園がたくさんあって、子どもたちが元気にのびのびと遊べるまちですよね。この10年くらいで子どもセンターや遊び場が劇的に充実しましたし、都心にもすぐ出られて、海や山へのアクセスも良いですし。
山田さん 私の息子は野球をやっているのですが、小学校の校庭をいろいろな団体が無料で使わせてもらえる「学校開放」(*1)というシステムにはとても助かっていますし、地域ぐるみで子どもを見守る放課後子ども教室の「まちとも」(*2)などもありがたい存在です。
西行さん 中2の息子はサッカーが大好き。今はFC町田ゼルビアに夢中です。今シーズンからJ1に昇格したことで、まちのサッカーシーンがとても盛り上がっているのを感じますね。子どもたちもよく観戦に行くのですが、自転車に乗って地元のクラブチームを応援しに行くその光景が、ほのぼのしていてなんだかとてもいいなと思います。町田っぽくて(笑)。
―「らぶ♡ふぁみ」立ち上げメンバーの西行さん、山田さんを中心に多数のメンバーが在籍していらっしゃいますが、藤吉さん、壷井さんはどのようなことから働き始めたのでしょうか。
藤吉さん うちは、4月から中学生になるんですけど、その子が3年生になったくらいから、ちょっとずつ手が離れてきたので、仕事ができるかなと思って、働き始めようと思いました。子どもも、今はもう大きくなって留守番も大丈夫になってきたのですが、夫の仕事の関係で、長時間勤務は難しいけれど、その中でできることをさせてもらえているので、無理せず働けています。私は冊子の担当で主に営業を担当しています。
壷井さん 小学生になる娘と保育園1歳児がいます。私はこちらで働き始めてまだ1年ぐらいなんですが、下の子の出産を機に前の仕事を辞めて、ちょっとゆっくりしようかなっていう時に、西行さんに声をかけてもらって働くことにしました。前の職場で一緒に働いていたんです。企業主導型の保育施設もあって下の子が預けられる、ということも働き始めることへの後押しになりました。 子どもがいても働きやすい職場なので、1年間どうにかやってきているという感じです。営業職も制作も少しずつ勉強しながら楽しくやっています。
子育て系フリーペーパーの
パイオニアでありオンリーワン!
『らぶ♡ふぁみ』はこうして生まれた
―町田市には、子育て世代にとって便利でありがたい政策や取り組みが数多くあるし、子連れでお出かけできる場所やイベントもたくさんあるのに、点在している情報を効率よく入手することがなかなか難しいと感じていた…という西行さん。そういった情報をまとめて知ることができるツールがあったらいいな…というご自身の想いから『らぶ♡ふぁみ』を創刊したそうです。まさに子育て系フリーペーパーのパイオニア的存在ですが、でもそれは、冊子作りなどの経験がない現役ママたちで、手探りで始めた体当たりチャレンジでした。
西行さん 『らぶ♡ふぁみ』は、「町田で子育てライフを楽しもう!」というコンセプトで創刊しました。2017年当時、町田市には子育てに特化したフリーペーパーがなかったんですよね。子育てをしているママさんたちに気軽に手に取ってもらえて、有益な情報をみんなで共有していける冊子があったら子育てが楽しくになるよね、という想いがずっとあったので、この想いに賛同して協力してくださる企業さんを探すところからスタートしました。息子が幼かった頃は、子育て情報を入手するのが今よりかなり難しくて、一緒に入れる飲食店やキッズスペースのある店舗を見つけることすら大変だと感じていました。ちゃんと探せばあるにはあったけれど、あまり知られていないんです。気に入ってありがたく通わせてもらっていたお店が、残念ながら多くの人に知られることなく2〜3年でひっそり閉店してしまったなんてこともあったので、やはり口コミというか個人の発信力には限界があるなと実感していました。いいお店はたくさんの人に知ってもらって長く続いて欲しいので、『らぶ♡ふぁみ』がそのお手伝いをできたらいいなという想いはずっとありますね。
山田さん 『らぶ♡ふぁみ』は毎号、巻頭の6ページで特集を組んでいるのですが、その内容は基本的に自分たちが欲しいと思う情報で構成します。他にも駅周辺の授乳室や子どもトイレ情報をまとめたり、ママの健康情報を特集したり、町田で活躍する素敵な人たちを紹介したり…。たとえば町田には若い子が行くようなオシャレなカフェがたくさんあるけれど、子連れで行くにはちょっと難しいと感じるところもあります。飲食店を紹介するときには、子どもとシェアできそうなメニューがあるか、ベビーカーで入店しやすいかなど、自分たちが実際に足を運び、きちんと調査することをモットーにしています。取材に行くと、子育て目線で、もっとこうしたらいいのに、というアイデアなどをお伝えさせていただく機会もありました。
町田の良いものや素敵な場所を
もっともっと、みなさんに知ってもらいたい
―コロナ禍で『らぶ♡ふぁみ』も一度立ち止まらざるを得なくなり、今後の方向性を考え悩んでいたといいます。そんなとき、vol.2からずっと出稿・応援してくれていた会社から声がかかり、2021年12月からはその会社内でひとつの事業部として制作を続けて行くことに決めたそうです。新たな拠点ができたことで、より活動の幅が広がったいま、今後の展望をうかがいました。
西行さん それまでの「らぶふぁみ事務局」はサークル的な任意団体だったため、冊子を作りながらパートに出ている編集部員もいました。ですから、新たに会社という組織の中で『らぶ♡ふぁみ』を制作できるようになったことは、とても大きな変化でした。仕事としてきちんとやるからにはステップアップしたいという想いで、冊子は年4回発行に増やし、『らぶ♡ふぁみweb』もスタートしました。冊子の方では特集を組んでまとまった情報をお届けしていますが、ホームページやSNSを強化したことで、フレッシュな情報やママブロガーさんたちのリアルな声を届けることができるようになったんです。編集メンバーの働き方、携わり方はさまざまですが、『らぶ♡ふぁみ』の第2ステージは始まったばかりだと感じています。
壷井さん この会社は女性の社会参加にとても理解があり、自社の保育施設もあるので、子どもを預けたらそのまま働けるという環境がとてもありがたいんです。
西行さん 今は冊子とwebづくりの他にも、企業と地域をつなぐ取り組みに講座やイベントを通して関わったり、商店街のインスタグラム配信のお手伝いなどをしているので、これからはホームページを持っていない町田の素敵なお店を発信していくなんてことも、プラスアルファで事業化していきたいと思っています。町田市にはせっかく良いものがたくさんあるのに知られていないのはもったいないし、良いものはなくならずに続いて欲しいという気持ちが根底にあるので、そんな町田の宝をまずは『らぶ♡ふぁみ』を通して市民のみなさんに知っていただき、さらにお店や企業の刷新のお手伝いも積極的に取り組んでいけたらいいなと思っています。
らぶふぁみ事務局(株式会社ポートエモーション広報宣伝部門)
町田ママが作るファミリーのための応援マガジン「らぶ♡ふぁみ」の制作・発行を軸に、らぶふぁみ事務局がお届けする町田の情報がたっぷりつまった子育てwebサイト『らぶ♡ふぁみweb』を運営。フリーマガジンは市内の保育園、幼稚園、子育て世代がよく利用する公共施設などにも配布、設置。年4回発行。他にも、親子向けイベントやセミナー企画・運営、子育て世代向け講座の講師、イベントチラシ、サイト、バナー制作なども請け負うなど幅広く活動中。HP https://machidalovefami.jp/
@infolovefami
*1学校教育に支障のない範囲で、学校や地域の理解を得ながら小・中学校の施設(校庭・体育館・テニスコート等)を市民むけにスポーツ活動の場として開放している。
*2 放課後の校庭や空き教室等で無料で遊ぶことができる「放課後子ども教室」のこと。子どもたちが安心して過ごすことができる居場所として、町田市内全小学校で実施。