「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

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まちだではたらく

大事にしているのは、“つながり”。
まずは町田を盛り上げ、
このまちをつなげたい

更新日:2025.01.23

BUSO BREWERY 今福亮輔 さん

小田急町田駅前の旧カリヨン広場という町田でも指折りの好立地に出現した、“BUSO BREWERY(ぶそうブリュワリー)”。ガラス張りの店内には、町田発クラフトビールの醸造所が併設され、メニューブックには町田産のホップや大麦を使用したクラフトビールを筆頭に、町田・武相エリアの野菜などを使ったオリジナル料理が並んでいます。

スタイリッシュな空間が広がる店内には、スタンディングのアイランドカウンターと落ち着いたテーブル席が並び、外には開放感あるテラス席も

2024年12月7日にグランドオープンした“BUSO BREWERY”の成り立ちは、少し異色です。コロナ禍で飲食店が打撃を受ける中、町田市周辺で活動する飲食企業が集まり、地域を盛り上げるための意見交換会を開催。その中で、「もし自分が町田市長だったら?」というテーマで議論が行われ、そのときに生まれた「町田でビールを作る」というアイデアが、共同プロジェクトとして始動したのです。企業10社の共同出資により誕生したブリュワリーは、日本初とのこと。

店内醸造ビールは2025年2月下旬にリリース予定。店内の客席からもガラス越しに見える作りになっています

「飲食業者同士が敵対して競い合うのではなく、町田を本気で盛り上げたいという思いでつながり、力をあわせていく。困ったことがあれば助け合い、ひとつのアイデアに向かって情報交換をしながら進んでいく文化は、町田ならではだな、と思いました」

そう話すのは、“BUSO BREWERY”の店舗マネージャーを務める今福亮輔さんです。30歳という若さでこの役職を担う今福さんは、大学卒業後、発起人10社のうちの1社に新卒で入社。町田で社会人としてのキャリアをスタートさせ、飲食業界で6年間の経験を積んだ後、コロナ禍を機に横浜エリアで酒類販売業の営業職に転身しました。

「新卒で働き始めた頃はそこまで具体的なビジョンはなかったのですが、僕はもともとビールが好きで、いつか自分でクラフトビールを作りたいという思いを抱いていました。酒販に転職したのも、お酒や食事を提供する側から、卸す側の勉強をして、最終的にはビールを作る側として独立したいという夢があったからです」

「当時は、自分の店を持ちたいという漠然とした考えはあっても、それがビールなのか飲食店なのかははっきりしていませんでした。前職の代表にもクラフトビールへの思いを話していましたが、コロナ禍で計画はなかなか進まなかった。そんな中、“BUSO BREWERY”のプロジェクトが始動し、発起人の一人でもある同代表から声をかけていただき、酒販業から退職、町田に戻ることを決めました」

プロジェクトが発足し、実現するまでの過程で、町田市や町田で活動している方々から多大な支援をいただいた背景もあり、“BUSO BREWERY”が大事にしているのは、“つながり”です。これまでそれぞれの店で個別に活動していた仲間たちが手を組み、クラフトビールを“地域を盛り上げるコンテンツ”として発展させていく。それが、“BUSO BREWERY”のコンセプトです。

「ビールを通じて飲食店同士がつながり、その結果、このまちに住んでいる人たちや訪れる人たちに、『町田っておもしろいね』と感じてもらえるようなコンテンツになれば、素敵だなと思います。クラフトビールはつながる手段としての役割を果たします。もちろん、ビールの味で賞をとったり、日本一を目指したりすることも大事ですが、それが最優先ではありません。一番大切なのは、まず町田を盛り上げ、このまちをつなげることです」

町田の玄関口として利用し、
0次会や〆の1杯にも

そんな発起人のみなさんたちの思いに共感し、つながりは次々と広がっていきます。クラフトビールの原料となる大麦とホップは、町田で農業を営む農家さんとご縁がつながり、地元産の原料を準備できるように。誕生するビールブランドの名前は、一般公募によって決定。町田市の市鳥でもあるカワセミにちなんで、“Kawasemi Brew”と名付けられました。

“Kawasemi Brew”には、カワセミが飛び立つイメージと、町田から新たに発信していくという思いも込められています

早くも“BUSO BREWERY”の名物となった、“武相ソーセージ”は、町田にある手造りハム・ソーセージの店“独逸屋”と共同開発した自家製の一品。”武相の茶割”は、町田ターミナルロード商店街にある“ひじかた園”のお茶が使用されています。町田・武相エリアで収穫された野菜は、野菜スティックにしたり、カレーの付け合わせにしたり。町田づくしのこだわりメニューは、町田にゆかりのある人たちに愛されそうなものばかり。

武相ソーセージにはシーフード、チョリソー、ローズマリー、ナッツの4種類があります。

「開店を楽しみに待ってくださっていた地元のお客様も多く、おかげさまでリピーター率が高いのが特徴です。当店でゆっくり過ごしていただくのはもちろんですが、町田には素敵なお店がたくさんあります。まずは“BUSO BREWERY”に立ち寄って軽く1~2杯、飲みながら、『次はどこへ行こうか』と思いをふくらませ、まちに繰り出していただけたればと思います。そして、電車に乗る前には、再び当店に戻っていただき、〆の1杯を楽しんでいただけたらうれしいですね」

「酒類では、ウイスキーやジンにホップの香りをのせたドライホップハイボールやドライホップサワーが、ビールの人気に迫るほどお客様に支持されています。“BUSO BREWERY”を町田の玄関口としてご利用いただき、クラフトビールで始まり、ハイボールで〆める、そんな楽しみ方もおすすめです」

3つの味を選べる“飲み比べ3種”でスタートしても。プレートは町田の小野路にある“何月屋銘木店”で作られたもの。ヒノキの板を1枚買いして切り出しているため、形が一つひとつ異なります

夢を共有することが
町田をさらに楽しい場所にする鍵かもしれない

町田でいろいろな人とつながる機会を得て、町田ならではのあたたかなつながりをあらためて楽しんでいる今福さん。ご自身はお隣の横浜市緑区で生まれ育ったそうですが、実はこんなつながりも。

「僕の父は町田生まれ・町田育ちです。町田がまだ原っぱだった頃から、このまちで暮らしてきたこともあり、町田への思い入れは強い。僕自身も今は町田に住んでいますが、小さいときから町田にはよく通っていて、『おもしろいまちだな』という印象を持っていました」

「父はもともとビールが大好きで、自分が生まれ育ったまちで息子がクラフトビールの店を始めたことを、とても喜んでくれています。“BUSO BREWERY”のグランドオープンには、父も駆けつけてくれたのですが、その姿を見て、『誇りに思ってくれているんだな』と実感しました」

そんな今福さんが、町田のキャッチフレーズとして選んだ言葉は、“人とつながる、いいことふくらむまちだ”です。

「町田にはいろいろな資源が眠っていて、それをもっとよくして行こうという“何くそ精神”や、沸々と燃えたぎる地元愛が感じられます。地元愛を深めるために、燃えるテーマがひとつあると、人がつながり、一丸となってギアを上げていく。実際、FC町田ゼルビアの大躍進の際にも、ファンや地元の人たちの一体感と熱い力を強く感じました。みんなでわくわくする夢を共有することが、町田をさらに楽しい場所にする鍵なのかもしれません。 “BUSO BREWERY”も『町田産のビールで乾杯するっていいね』と共感してくださった方が集まり、つながりが生まれた結果、大きな動きへと発展したのだと感じています」

BUSO BREWERY
TEL: 042-816-2119
住所: 町田市原町田6-12-20
HP: https://www.buso-brewery.com/
@busobrewery.kawasemibrew
note: https://note.com/buso_brewery
INFORMATION
11時からアイドルタイムなしで営業中。お昼時にはお得なランチメニューも用意されています。店内で醸造されたビールは2月後半にリリースされる予定とのこと。ぜひお楽しみに!
撮影/上樂博之 取材・文/小山まゆみ
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