「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

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SPECIAL

“脇が甘いところも
ちょっとダサいところも
ひっくるめて愛すべきまちです“

更新日:2023.07.14

佐藤満春さん 芸人・ラジオパーソナリティー・放送作家

サトミツの愛称で親しまれている佐藤満春さん。お笑いコンビ「どきどきキャンプ」のツッコミ担当であり、今や人気番組を数多く手がける放送作家であり、ラジオパーソナリティとしての活動のほか、お掃除芸人としてテレビ出演するなどさまざまなジャンルで活躍中です。そんなサトミツさん、実は小中高大とひたすら町田市で育ち、一度都心に出るのですが、お子さんが生まれたのを機に34歳で町田に戻ります。そしてマイホームを購入し、今は家族と町田ライフをのんびり楽しむ日々を送っています。

「僕の実家は小山田です。ちょうど小山田地区が開発された頃だったので、家も店も学校も、街全体が新しくて活気があったんですよ。通っていたピカピカの小学校は1学年6クラスもあるマンモス校でしたね。近所に広い敷地がたくさんあったので、よく友達とサッカーをしていました。自宅から町田駅まではバスで30分かかるんですけど、僕にとってはその生活が当たり前だったので、とくに不便を感じることもなかったです。小学校の高学年くらいからは、友達と自転車で45分くらいかけて町田駅まで行くようになりました。マック食べに行くとか、目的は大したことないんですけど、遠いからこそイベント感があって楽しかったですね。そして地元の公立中学、家から自転車圏内の都立高校へと進学しました」

小山田地区で暮らし、学び、遊んでいた満春少年は、のちに自宅から歩いてすぐの桜美林大学へと進学。電車に乗ってどこかに通うという経験は皆無で、大人になるまで本当に町田市から出たことがなかったのでしょうか。

「受験を決めたのがだいぶ遅くて、高3の秋だったんです。そのとき、さすがに自分は町田にいすぎだなぁ、電車に乗って予備校通いとかした方がいいかもって考えて、一念発起して下北沢の予備校に数ヶ月間通いました。受験勉強の期間が短かったけど、運よく桜美林大学に入学したんです。これがまた家の目の前っていう。せっかく下北まで通ったのに(笑)」


「え?バスで30分ってありえないのか!」
大学時代の友だちの言葉で初めて地元を客観視

「大学がある場所は、僕にとっては超地元だけど、他の学生たちは大抵よそから通ってくるわけじゃないですか。すると『町田って田舎だよな〜』とか『さらに町田駅からバスで30分ってありえないんだけど』とか聞こえてくるわけですよ。僕には当たり前だったことだけど、『あ、僕の住んでいるところってそんなイメージなのか!』『駅までバスで30分ってありえないのか!』って、外から見た町田の姿に18歳にして初めて触れるわけです(笑)。僕的には山もあって土地も広くて、いいところだよなぁってずっと思っていました」

大学を卒業したサトミツさんは、芸人を目指し、仕事のために町田を離れて都心に住むことになります。でも結婚して子どもが生まれると、もう少しゆっくり、のびのび子育てがしたいと思うようになり、奥さんに町田に戻る提案をします。

「14年くらい町田から離れて杉並とか中野の方に住んでいました。でも子どもができたとき、そこで子育てをしていくイメージが全然湧かなかったんですね。それで、町田に戻ろうって妻に提案したんです。子どもができたことで『家』に対する概念が、“仕事をするためだけに住む場所”、というものから、“地に足つけて生活する場所”へと変わったんですよね。するとだんだん、家だけでなく街とか人とかに対してもそういうイメージを持てるようになってきて…。結局、町田に戻って賃貸物件に2年住んでから37歳で家を購入したときには、町田で生活している晩年の自分をイメージできていましたからね」


町田は町田
背伸びせずに生きていける感覚が
居心地いいです

都心での生活を経て町田でマイホーム購入。Uターン経験者だからこそわかる町田市の魅力がきっとあるはず。家を購入して見えてきた“晩年の自分”。この先、町田でどう過ごしていきたいかを聞いてみました。

「町田って東京都のくせに遠いとか、治安が…とか揶揄されがちですけど、逆に言えばいじられ要素のあるおいしいまちでもあるわけですよね。ちょっとダサくて脇が甘いみたいなところも、僕は好きなんです。『だからこそいいよね』ってその辺はポジティブに捉えています。都会のルールを持ち出して、町田に下駄を履かせて張り合っても仕方ないんですよ。町田は町田。背伸びせずに生きていける感覚が居心地良いです。町田で育ったことが今の自分を作ってきたと思っているし、町田に住んでいる人はみんな町田のことが大好きだから、ここにしかない魅力があると思いますしね。僕も戻ってきて実際に暮らしてみると、やっぱりゆっくりできるし、大きい公園もあってだんぜん子育てはしやすいですから。しかも、F C町田ゼルビアもアツい!僕自身小学校のころからずっとサッカーをやっているので、今やどっぷりゼルビアサポーターです。ゼルビアがあることが、僕にとって町田に住む大きな理由にもなっていて。もっともっと町田市のみんなでゼルビアを盛り上げていきたいし、それが街全体の活性化にもつながると思うんですよね。僕の実家の辺りもそうですが、高齢化しているし、何ができるかなってやっぱり考えます。まだ町田に住んでいて直接仕事につながったことってまだ全然ないんですけど、いま僕は45歳。あと10年くらいはこの感じで働いていくとしても、晩年は町田だけで仕事をする、というのが目標なんです。できることなら桜美林大学で教える仕事をしてみたいとか、ゼルビアで働かせてもらえたらとか、密かな野望を持っています(笑)」

鶴川周辺でぶらりと歩きながらお話を聞いた。「この狭い踏切とか町田っぽいですよね(笑)。鶴川にこんなカフェがあるの知らなかったなぁ」。古い民家をお店にしている「花と海」の前で。
手掛けている番組のステッカーがいくつも。「オードリーのA N N」もここから生み出されている!「仕事道具といっても特別なものはないですけど、パソコンと水筒と手帳とそれくらい」。
2023年2月に初のエッセイ集『スターにはなれませんでしたが』(KADOKAWA)を発売。「昔から文章を書くのは好きでしたね。大学受かったのも小論文のおかげだったんだろうなと思います」
PROFILE
佐藤満春 1978年、町田市生まれ。お笑いコンビ・どきどきキャンプのツッコミ担当、ラジオやテレビの構成作家として活躍中。桜美林大学文学部卒業。『スターにはなれませんでしたが』など著書も多数。
YouTube「サトミツちゃんねる」
@satomitsuharu
撮影/TAWARA 文/大﨑仁美 構成/田中希

記事の内容は、取材時点です。
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