「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

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SPECIAL

フットサルの試合観戦を楽しみながら
地域貢献、社会貢献の輪を自然と
子どもたちへと広げていきたい

更新日:2024.1.11

山野達也さん(右から二番目) ASVペスカドーラ町田 広報/ホームタウン担当 山中翔斗選手(真ん中)
エプソン販売株式会社の皆さん

町田市をホームタウンとして活動するフットサルチーム・A S Vペスカドーラ町田=通称ペスカ。国内男子フットサルFリーグに所属し、2023-2024シーズンは初優勝目前、観客動員数もリーグNo. 1と勢いを増しています。市内外の方たちがホームアリーナ(町田市立総合体育館)に多く集まる魅力とは?
(左から)エプソン販売株式会社のエンジニアリング営業SBUの釜田佳宜さん、マーケティング企画推進部の川又弘太郎さん、同グリーンモデル推進部柴崎崇さん。ASVペスカドーラ町田のホームアリーナである、町田市立総合体育館前で。

お話を聞いたのは、ASVペスカドーラ町田の企画やスクール運営まで幅広く手がける山野達也さんと山中翔斗選手に加えて、2022年からASVペスカドーラ町田とパートナー企業としてSDGsの取り組みやさまざまな課題解決に向けて活動している、エプソン販売株式会社の釜田佳宜さん、川又弘太郎さん、SDGs関連のイベント時の講師を務めることもある柴崎崇さん。SDGsの取り組みを始めた経緯などについてお聞きしました。
現在、A S Vペスカドーラ町田の試合会場で配布するマッチデープログラム(当日の試合に関する情報誌)や、選手情報が乗っている選手カードや応援グッズ(ハリセン)などの紙製のものは、エプソンとともに“共創”し、環境に配慮した再生紙で作成しています。プログラムをただ再生紙にして、一方的に配布するだけでなく、会場内に“回収BOX”を配置して、紙を回収、余剰分と合わせてリサイクルし、またその紙でマッチデープログラムを作成、と廃棄することなく紙を循環させています。紙の再生は使用済みの紙から水をほとんど使わずに新たな紙を生み出す、エプソンの乾式オフィス製紙機”PaperLab“で、より環境にやさしい紙再生を実現しています。紙製のプログラムは選手情報など、すぐに見られる利便性もありながら、形ある思い出にもなります。そうした観戦時の楽しみを維持しながら、エプソンの技術力によって、ゴミの排出量を減らすことができるという、よい循環が生まれているそうです。

――いつごろから一緒にSDGsな取り組みを開始することになったのでしょうか?

ペスカ山野さん きっかけは新型コロナウイルスの感染拡大ですね。試合にお客さんが来れなくなって、クラブが存続するかどうかの大変危機的な状況に陥りました。関係各所、使えるつては全て使って、もうとにかく、どうにかチームを存続させなきゃいけないっていう思いがあったので、スタッフから選手までそれぞれが動いたんです。みんなで動いていた中で、エプソンさんとつながったんですよね。

エプソン釜田さん 私たちの会社は、プリンターやプロジェクターなどの製品を手がけていますが、それを売るだけではなくお客様起点の新たな価値を提供していこうとしていました。また、企業としての社会貢献、社会の課題を解決していこう、という方針が掲げられることになったという背景があったんです。実際にどういう活動をしていけばいいか考えていた時期に、ASVペスカドーラ町田さんからのお話があったんですよね。

ペスカ山野さん クラブの存続の危機で、最初はエプソンさんにスポンサー契約をお願いしました。ただ、話し合いを重ねていくうちに、私たちも従来のスポンサー契約にプラスして、新しい価値を創造する必要があると感じていました。地域の為に役立つような事を今までも行ってきましたが、さらに具体的に注力していく必要があると思っていた時期でもあって。

エプソン釜田さん ホームタウンである町田市の地域貢献をめざそう、町田市ってどんな課題があるんだろう、それに対し私たちは何ができるだろうっていうところをだんだんと話し合っていくうちに、「環境・教育・健康」という3つのキーワードも見えてきたんです。単なるスポンサーではなく、共創パートナーとして実際にそれをメンバー集めてやろうという形ができたのは、2022年になってからですね。

ペスカ山野さん 本当にコロナがなかったら、今こうして一緒に何かをやってることはなかったかもしれませんよね。運命的なものを感じています。

――コロナ禍は選手たちにとっても、大きな影響を与えたと思いますが、選手たちはどう受け止めていましたか?

山中選手 僕はコロナのときは、まだトップチームじゃなかったんですが、今まではお客さんがいたものが無観客試合になっていって、すごい静かでリーグ戦なのに、練習試合のような環境だったんで…。会場設営を手伝っている中でそんなことをすごく感じていました。今は教えているスクールの子たちが来てくれたり、サポーターも含めて、みんなで声を出して応援できるっていうのは、町田の一体感、ホーム感っていうのを作り出していると思うので、やっぱりいるのといないのじゃ大違いだなって思います。コロナ禍を経験したからこそ、思うことですね。

ペスカ山野さん ASVぺスカドーラ町田はFリーグの中でもコロナ前もお客さんが多い方だったんですが、コロナ明けはお客さんも戻ってきたのを実感していますね。先日のホーム最終節では、観客動員数がチーム発足以来歴代1位だったんですが、一緒に企業の皆さんとも試合を盛り上げて、観客の皆さんにも提供できてよかったなと思います。ただ試合を見にきて、ただ帰るだと、やっぱりリピーターにならない可能性もありますから。

ハリセンとして印刷された用紙には、選手がサインを、ファンはメッセージを書いてコロナ禍の交流ツールに。
紙ものならではの使われ方が生まれた。

――今まで行われたイベントや制作物などで、思い出深いものはありますか?

エプソン釜田さん コロナ禍で声出し応援ができない中、再生した紙で応援用のハリセンを作ったんです。一般的な応援ハリセンは表面がプラスチック加工されていて、音も出ますが、使い終わった後のリサイクルが難しくなります。なので、未加工のままでもどうしたら音が出やすくなるか、紙の厚みや折幅もいろいろ考えましたね。

ペスカ山野さん 応援する皆さんが、選手たちとコミュニケーションが取りたいという声もあって、この紙に選手にメッセージ書きましょうっていうこともやりました。手書きで選手に気持ちを伝えることができたのは、すごくよかったなと思いました。もともとこういう使い方は想定していませんでしたが、自然発生的に生まれたいい取り組みでした。一昨年の、ホーム最終戦でレジェンド金山選手が引退するときも、100枚以上のメッセージの束ができましたし。改めて、思いを形にできるっていうのはいいなと。

山中選手 僕たちも、紙でメッセージをもらうとやっぱりエモいですよね。嬉しいです。

ペスカ山野さん 昨年から、子どもたちの夏休み期間中にエプソンさんと一緒に環境教室などを開催しています。昨年行った紙が作られる工程を学べる環境教室が非常に好評だったため、2年目の今年は紙だけでなく一般的で身近に関わる環境問題をテーマに教育を行いました。また、子どもたちの行動力を通じて友達・家族・地域を巻き込み、「環境貢献」の輪を、ホームタウンである町田市内に広げていくことを目的としてもらおうと「ぺスカグリーンアワード」も開催しました。「ペスカグリーンアワード」は環境教育を受講した子どもたちを対象に、日常でできる環境活動を考え応募してもらい、優秀な作品を表彰するイベントで、とっても盛り上がりました。子どもたちが環境問題を自分事として捉え、かつ楽しんで取組めたイベントになったと思って、それがとっても価値が高かったなと考えています。

エプソン柴崎さん 「ぺスカグリーンアワード」の環境教育には親御さん含め80名以上も参加いただけました。講師と応募作品の審査員を担当しましたが、子どもたちが自分の頭で考えたことが本当によくわかりました。ペスカ側とエプソン側みんなで審査しましたが、全員に賞をあげたいぐらい素晴らしかったです。

ペスカ山野さん 試合会場に来て好きなASVペスカドーラ町田を介して、環境によい取り組みを考えたり、やったこと、行動を起こしてくれたことに価値が高いなと思っています。学校でもできるかもしれないけれど、好きなものの中で、地域の課題などを常に考えていく場所になれたらと思うので、その一歩が踏み出せたと思って嬉しかったですね。

山中選手 僕たち選手側も環境のこととか、学んで、やっぱり意識変わった選手は多いと思います。選手カードとか、プラスチック加工されているものが多いけど、リサイクルしやすい紙の形っていうのがあるのを知れたのは大きいです。

エプソン川又さん あくまで個人的な考えや思いですが、これから先、子どもたちがこういった環境学習を受けたり、身の回りにあるもの、例えば紙などが環境にやさしいものであふれた日常生活を過ごすことで、それが当たり前になって、成長と共に環境にやさしい世界を持続しようと考えるようになるんじゃないかなと思うんですよね。

夏休みに応募が多数あった、地球温暖化対策のアイデア。牛乳パックから自分で紙を作成したという子の応募には、審査員の皆さん脱帽だったとか。

ペスカ山野さん 他にも、町田市でも大きな問題となっている、放置竹林という課題の解決を地域と一緒にやり始めています。選手と一緒に竹を切ったり。応援の際のゲートフラッグの持ち手も、放置竹林から切り出した、竹製にしているんですよ。もう、放置竹林を年配の方たちだけで整備し続けるのは、難しいですから。さらに、この先のことも考えていて、伐採した竹を土に返すとか、竹チップにして土壌改良もして、野菜も作れたらいいなとか。黄色い野菜作りたい(笑)。黄色といえば、ひまわりを育てるということも考えています。野望はどんどん広がりますね!

スクール出身の山中選手(左)とペスカの広報や企画、営業なんでもこなす山野さんとは旧知の中。スクールで育った選手も多く、縦のつながりができている。
現在トップチームでプレイする山中翔斗選手。フットサル日本代表にも選ばれている。「キレキレのドリブル、攻守の切り替えの速さ、展開の速さがフットサルの魅力です! 見にきてください」

――最後に、山中選手のアピールポイントをお願いします!

山中選手 自分は小学校のころから、ドリブルが得意だと思っていて、今は週4でASVペスカドーラ町田のドリブルスクールで教えてます。現役選手が教えてるっていうのは、なかなかないなって思います。僕も小学生の頃からここのスクールで育ったので、教える立場になって、子どもたちから見てこうなりたいとか、ああいうふうになりたいって憧れてもらえる存在になれてるって思ってます。教えてる子たちが、みんな試合に来てくれますし、嬉しいし、みんな可愛いですよね。優勝目指して、最終戦まで頑張ります!


ASVペスカドーラ町田
2007年創立。町田市をホームタウンとして活動するフットサルチーム。 国内男子フットサル最高峰リーグ”Fリーグ”に所属。”町田市から世界と戦えるクラブ”を目指し、フットサルスクールを通じた青少年の育成やスポーツ文化の醸成など、地域に根ざした活動も積極的に取り組んでいる。
H P https://www.pescadola-machida.com/
エプソン販売株式会社
東京都新宿区に本社を置く、エプソンブランドを中心とした情報関連機器のマーケティングや販売などを展開。近年は、環境負荷の低減や地域貢献に向けた活動にも注力している。紙の循環から始める地域共創プロジェクト「KAMIKURU」などがある。
https://kamikuru.jp/
ファイナルシーズン最終戦はまもなく!
初優勝することができるか見届けよう!

第27節 1/14(日)16:00
V S
名古屋オーシャンズ
墨田区総合体育館にて
撮影/金子怜史 取材・文/田中希
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