「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

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SPECIAL

小田急線で多摩川を渡るときに
会社員とママとのスイッチを
切り替えていた時期もありました

更新日:2023.12.26

堀井美香さん フリーアナウンサー

音声コンテンツや、ナレーター、朗読会と幅広く活躍している元T B Sアナウンサーの堀井美香さん。堀井さんの番組リスナーの皆さんはお馴染みですが、たびたび町田在住であることを公言されています。町田での暮らしのこと、会社勤めからフリーになってからのこと、いろいろとお聞きしました。

人気アナウンサー堀井さんが
町田で暮らし始めたきっかけ

 

「秋田から大学進学のために東京に出てきたときは、高円寺と阿佐ヶ谷に住んでいました。働き始めて早くに結婚したので、新婚のときに町田に住み始めたんですが、最初から公言していたわけではなくて。久米宏さんと一緒にラジオ番組*をやらせていただいたときに、今日は町田からきたの?とか、町田に情報届いてる?っていじってくださるんですよ(笑)。最初はごまかしていたのですが、それから町田は隠さずに…そんな感じです」

家庭をもつタイミングで町田へ引っ越したため、町田に住んでいる時期がイコール、子育て時期。テレビ局のアナウンサーとして忙しく働く中、地域の方々に助けられたそうです。

「私が住んでいる地域は、ご近所の仲もいいですし、犬の散歩していると立ち話するみたいな程よい関係性で、子どもたちのことも、声かけてくれたり。本当によくしてもらいました。思い返すと、2011年の東日本大震災のときに、夫も私も仕事で赤坂から絶対離れられない、という状況でしたが、子どもたちのことは全く心配してなかったくらいです。電話ももちろんつながらないけど、誰かのおうちに行っててくれてるだろうなって。このような仕事をしているのを皆さん知っているから、きっと帰れないだろうって預かってくれてたんですね。夫が夜になって迎えに行ったときも、近所で遊んでいたそうです。息子が鍵忘れたときも、ご近所さんのお家でずっと待ってたりとか。ファミサポさん**にもものすごいお世話になりましたね。もう成人して地方で働いてる娘が家に戻ってくると、“〇〇さんのわかめスープ飲みたいなー”って言うくらい。思い出の味はファミサポさんなのって(笑)。成人式とか節目には必ずご連絡してます。こればかりは、たまたまだと思いますが、いいところ、あたたかいまちに住んだなぁって思います」

安心して仕事ができたのは
あたたかいご近所さんたちのおかげ

東京のアナウンサーというお仕事をしていると、キラキラの都会暮らしをしているイメージもありますが、町田で子育てに奮闘していた堀井さん。暮らしやすさはどうでしょう。

「前職の同僚たちは、勤務先に近い都心部に住んでいる人たちも多くて、私は多分すごい少数派(笑)。でも夫と言うんですよ、ここは天国だねーって。私も夫も地方出身なので、広々とした地域で、車でスーパーにいくような生活を送ってきているので、町田での車生活は合っていたんでしょうね。16号線にいけばなんでもあるし、回転寿司も焼肉チェーン店も選びたい放題。駐車場も大きいし、天国だねって(笑)。それだけではないですけれど、頑張らないで自然体で暮らせるまちですね」

ライフワークの朗読、読み聞かせで
たくさんの人に“読む場所”を届けたい

 

お子さんたちもすっかり独立し、町田での子育てはひと段落。そして会社員としての仕事からフリーランスへと働き方も変えた、そんな50代が始まった堀井さん。

「もしかしたら、今の方が拘束時間としては長いかもしれません。会社員時代は、自分ごとではない仕事も多かったので、例えば会議があったりとか。今は、全部自分で選択して仕事を決められるので、自分にとって大事なものとか、優先順位を付けやすくなってカロリーも時間も使っていますが、ストレスはないかも。好きなことをやれてるっていう実感があります。今、自分発信でやっていることとしては、ホールを借りての朗読会開催と、全国をまわって読み聞かせをするというその2本立てをやっています。この取材の少し前にも、児童養護施設に行ってきたんですけれど、自分で全部用意するので、お金のことも色々大変。でも、楽しいですね。自分でアポイントも入れてますから(笑)。企画書作ったり、請求書起こしたりとか、そういう事務スキルも会社員時代に培ってきたことが、生きてるのかなあって(笑)」

堀井さんのリスナーさんならご存じの、朗読会でお土産として配られる“Q U Oカード”。それは寄付をしてもいいし、お持ち帰りしてもいい、という来場者に使い道を委ねるとして、番組内で大いに話題となりました。この全国の図書館や施設を回っての読み聞かせもそうですが、堀井さんなりの社会貢献へのアクションだといいます。

「絵本の読み聞かせも、小さいバンを借りて後ろを駄菓子をいっぱい詰めていくんですよ。子どもたちに見せると、わー!って盛り上がります。それを見せてから絵本を読むんですけど(笑)。これを見て楽しそう!私も参加したい!って思ってもらいたいという気持ちがあるんです。楽しそうなことをしていたら、それが社会貢献だったというのがいいなぁと思っていて。Q U Oカードもそうなんですよね。私が皆さんからいただいた、チケット代から寄付をするのは簡単ですけど、来ていただいた方たちにお戻しすることで、何かのアクションになるという、そんなきっかけを作りたかったんです。そういう狙いでした(笑)。まだまだボランティアをしてます、って言いにくい世の中だと思っていて。この活動は続けていきたいと思っています」。

執筆活動も。『音読教室』、『一旦、退社』も話題となった。
町田の名産品にも選ばれているコガサカベイクのアールグレイパウンドケーキ。「しっとりしていて香りも良くて、美味しいですよ」

* 久米宏の「ラジオなんですけど」は、TBSラジオ制作のラジオ番組。堀井さんは2009年から2020年まで出演していた。

**ファミリー・サポート・センターは、町田市が行う、子育ての手助けをしてほしい人(依頼会員)と、子育ての協力をしてくれる人(援助会員)とが会員となり、地域の中で子育ての相互援助活動を行い、仕事と育児の両立を支援する事業。子どもの送迎や預かりなどを行う。

堀井さんも利用していた、ファミリー・サポート・センターはここからアクセス。
まちだ子育てサイト https://kosodate-machida.tokyo.jp/soshiki/4/4/10/518.html

Profile
1972年生まれ、秋田県出身。法政大学法学部を卒業後、TBS入社。アナウンサーとして、ナレーターとして確かなキャリアを積み、2022年3月、50歳を機に27年勤めたTBSを退社しフリー。ジェーン・スーさんと共にパーソナリティを務めるTBSポッドキャスト番組「OVER THE SUN」では、同世代のみならず全世代から大人気。長男長女は独立し夫と2人暮らし。著書に『一旦、退社。50歳からの独立日記』(大和書房)。
「堀井美香公式サイトyomibasho」 https://www.yomibasho.com/
instagram https://www.instagram.com/horiimika2022
Information
yomibasho vol.4 朗読会があります
堀井さんのライフワークといえる、朗読会が夏に開かれます。早くも4回目の開催です。
日時 2024年7月20日(土)昼・夜2公演
開催場所 東京文化会館 小ホール
詳細はこちら
撮影/松村隆史 取材・文/田中希
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