「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

まちだでたのしむ

地元に頼りになるプロショップあり。
自転車ライフを始めるいいきっかけに

更新日:2023.11.22

高田雄太さん プロサイクルショップ「たかだフレンド」

JR町田駅から近く、町田天満宮の前に店を構える「たかだフレンド」。約40年前に開業し、自転車乗りたちに愛されている知る人ぞ知るお店です。今は2代目が自らも自転車レースにも出ながら、お店を切り盛りしています。お客さんたちの中からは、老若男女問わず、レースで優勝するような選手を輩出しているのだとか。自転車レースの現状や、サイクリングの魅力などを聞きました。

町田の地理、土地柄が
自転車を楽しむ最適な環境

自転車というと、どうしても通勤、通学、買い物の身近な移動手段、という実用的なイメージが強い乗り物です。しかも自転車レース、となると一気に専門的になってハードルが高い感じに…。まずは、身近なアクティビティとして、どんな風に自転車を楽しむことができるのか、店主高田雄太さん、お父様の高田雄二さんにお聞きしました。

雄太さん 自転車って、実は体への負担が少ないスポーツなんですよ。マラソンだと膝を痛めたりとか、そういう体への負担があったりしますけど、自転車は慣れてくると筋肉痛になりづらいものなんです。自転車は負荷を自分で調整できて、体にも意外と優しいし、ママチャリだったら安く始められます。ダイエットといって始める方も多いです(笑)。

たびたび自転車が流行ることもあり、何年か前だと自転車競技を題材にした漫画『弱虫ペダル』が人気になったときだそう。アニメや、実写映画化もされ作中のキャラクターたちが乗っている自転車と同じものが欲しいと、急に店を訪れる女性が増えたこともあったといいます。

雄太さん 自転車って、基本的なママチャリに乗れれば、特別なものは全くないので、ある程度乗れたら最初から往復30kmとか行けちゃいますよ。例えば、境川沿いをずっと走って江ノ島方面に行って往復できるんです。現地にいってカフェとかでランチしてまた帰ってくるとか。走るのも楽しいけれど、そういうどこか寄り道するっていう楽しみもありますよね。

店長の雄太さんと、お店の奥でニコニコと笑顔で座っていたオーナーである、父雄二さんもお話に加わって、いろいろなエピソードを話してくれました。

雄二さん 孫と一緒に、小学校あがる前だったかな、多摩境のコストコ行ってホットドック食べよう!って、自転車で行ったことがあるんですよ。まだ5歳くらいでもそんなこともできて、行動範囲が広がるのも楽しいじゃない?

町田駅のあたりから、コストコがある多摩境までなかなかの距離と勾配がありますが、小さい子でも自転車に乗れたら、ひたすら前進すれば目的地に移動できてしまう!それも自転車の魅力のひとつです。

雄太さん そうそう、尾根幹(南多摩尾根幹線道路)の先の方には、自転車乗りの人たちが寄れるおしゃれなカフェとかできてますよ。

天井からは自転車のフレームやタイヤなどが所狭しと吊り下げられている。ずらりと並んだ様子は圧巻です。
開店当初から使っている、ライディングポジションを測るための道具。ロゴも年季が入っています。
イタリアの「カンパニョーロ」という自転車部品のメーカーの古い工具セットを見せてくれました。木箱に入ってヴィンテージ感たっぷり。

初めてでもわかる
自転車競技とはどんなもの?!

前出した漫画『弱虫ペダル』では、主人公たちが取り組んでいたのは、“ロードレース”。舗装された一般道路を使用して行われる長距離競技で、数kmから100kmを超える、ロングランのコースまでと走行距離も大会により様々。陸上競技のマラソンに似ています。一般道路を走るので、マラソンのように大会時は沿道から観戦ができるというのも特徴です。使う自転車も、ママチャリとは違う“ロードバイク”と呼ばれるタイプの自転車を使って行われます。ロードバイクは、長距離走れるように前傾姿勢で乗るし、スピードが出るもの。車輪から本体からシートまで、自分の体に合うようにパーツを組み合わせて作るので、“モノ”としての魅力から自転車にハマる大人も多いといいます。

雄太さん まず、ロードバイクとママチャリの大きな違いなんですが、ママチャリは低速でも安定して走行できるんです。ロードバイクはある程度スピードが出て、車体が安定するような仕様なんですね。なので、ロードバイクで走ろうとすると、都心だと信号も多くて止まってばかりで、速度を出して距離を長く走ることが難しいんです。そうすると、都心に住んでいる人たちも走りやすい場所ってことで、町田あたりか相模原まできて、ここから丹沢とか、宮ヶ瀬ダムの方へ走って行くんですよ。尾根幹はすごく広くて走りやすいですしね。地元の方もいますが、走りやすいところを求めてこの辺りへ来ている方も多いんです。

わざわざ都心部から自転車で走るために、町田周辺にくる方も多いとは。町田市民は走ろうと思ったら、すぐ自転車でスタートできるという、サイクリングするには恵まれた環境と言えるかもしれません。休日になると、ロードバイクで疾走する方々を目にする機会も多いのは、地元の方もいれば、走りに来ている人もいらっしゃるということなんです。

雄太さんが主宰するチームウェア。「自転車レースって長時間行われるのでウエアには、背中に携行食を入れるポケットが必ずあるんですよ」(雄太さん)。

お父さんが学校までの道のりに合わせて
調整した自転車で快適自転車登校

店長を務める雄太さんは、現在お店が主宰するレースチームに属しているので、朝は自転車の練習をしてから、お店に出るというルーティンなのだそう。

雄太さん 僕が本格的に自転車を始めたのは、学生時代からです。それまでは、僕たち兄弟はみんな自転車で学校に通っていたくらいで、競技は全然。

雄二さん 子どもたちの自転車も、高校生の頃は、学校までの勾配とか距離を考えてギアを調整してやって。快適に走って行ってたと思いますよ(笑)。

なんと贅沢な、カスタム登校自転車をあつらえていたという雄二さん。自転車屋さんならではの快適な登校ライフです。

雄太さん 自転車は、サッカーとか野球などのスポーツに比べて、身体能力の優劣があまり関係なく、練習さえやっていれば強くなる、速くなると僕は思っていて。頑張ればレースにも出れるようになるというか(笑)。日本で行われるような自転車レースも、だいたいアマチュアとプロが一緒に参戦してますし、機会も多い。そういう意味では、プロになりやすい競技かもしれません。僕も小さい時、サッカーとかやってましたけど、野球のように甲子園で勝ち抜いて…となると、プロ野球選手ってすごく遠い感じしますが、自転車はマラソンとかと一緒で心肺系を鍛えれば、速くなりますよ。それに、マラソンと違って下りもあるので、ずっとペダルを踏み続けているわけでもない(笑)

お店に来ているお客さんには、シニアに近い年齢で始めてみたら、レースで優勝しちゃった元教師の方や、F1にも参戦したレーシングドライバーの佐藤琢磨さんまで。プロショップならではのきめ細かなサポートで、サイクリングライフの楽しさを教えてくれます。地元のショップで新しいアクティビティとして、自転車を始めてみるのもいいかもしれません。

雄太さんが出場した「ツール・ド・北海道」の記念プレート。店内には思い出の品も数々貼られている。
取材中も、お客様から自転車のメンテナンスが依頼され、妹の裕美さんも修理を手掛ける。
町田市出身のレーサー佐藤琢磨さんは、車に転向する前の高校生時代は自転車競技で腕を鳴らした。自転車のアドバイスやメンテナンスなどは高田さんが行っていた。「今だに、チームたかだフレンドのウエアでメディアに登場してくれたり、義理堅いんですよ」(雄二さん)
たかだフレンド
レースでも活躍し、国内の自転車パーツメーカーの技術職も務めたお父様の高田雄二さんが約40年前、町田駅近くで開店したサイクルショップ。現在は雄太さんが店長、妹の裕美さんも店に立つ。ロードバイク、マウンテンバイク、B M Xなどの自転車購入のアドバイスから、メンテナンス、修理までサイクリングライフをサポート。お店が主宰する「たかだレーシングチーム」では定期的な練習会や、レース参加も積極的に行う。チーム員募集中!

SHOP DATA
〒194-0013 町田市原町田1丁目13-1
TEL/FAX 042-729-4005
11:00〜19:00(水曜定休)
HP:https://www.takada-friend.com
@takadafrend
information
自転車ロードレース
「THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023」が開催
エコな乗り物としての、自転車をより身近なものとするとともに、東京の魅力を国内外に発信することを目的として、東京都が自転車文化を総合的に発信する「GRAND CYCLE TOKYO」プロジェクトの一環として開かれる自転車レース。東京2020大会の都内コースを活用し、町田市では小山地域の多摩境通りが使われます。
公式HP https://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/sport/event_kyoshitu/roadracemachida.html
撮影・文/田中希
SHARE