若者の夢、実現。
音楽の祭典「MUSICA」が
今年も開催。
更新日:2025.03.06

実行委員長・シンガーソングライター鈴木直也さん
町田市が実施する「まちだ若者大作戦」の取り組みのひとつとして、若者主体の野外音楽イベント「Music at 四季彩の杜西園(MUSICA/ムジカ)」が3月16日に開催されます。青空の下、ジャンルを超えた多彩なアーティストが集い、音楽の魅力を発信するイベントです。昨年に続き2回目の開催となる今回は、出演アーティストの層がさらに広がり、出店ブースも倍増。飲食やワークショップなど、音楽ファン以外でも楽しめるコンテンツが充実します。公園の開放的な雰囲気の中で、自由に音楽を楽しめる一日をぜひ体験してください。

2回目となるムジカは2025年3月16日、町田薬師池公園四季彩の杜西園(以下、西園)で開催されます。シンガーソングライター・鈴木直也さん(20)が昨年に続き実行委員長を務めます。鈴木さんは2023年、自宅近くの子どもセンターばあん(町田市金森)でまちだ若者大作戦のことを知り、「青空の下、気軽に音楽を楽しめるイベントを作りたい」と応募。採択後は実行委員会を立ち上げ、若者をまとめながら、イベント開催に向けて奔走しました。今回は「昨年の経験を活かし、より充実したイベントにしたい」と意気込んでいます。
「2023年度は初開催ということもあり、『本当に実現できるのか』という不安を抱えながらのスタートでした。まず直面したのは、会場探しの壁です。行政の方にも協力いただき、市内のさまざまな場所に打診しましたが、どこも「音」の問題で断られてしまいました。それでも、どうしても野外で開催したいという思いがありました。実行委員会内では、音響設備の整ったライブハウスの方が良いという意見もありましたが、それでは「観に行こう」と決めた人しか来ません。一方、公園などの野外なら、ライブ目的でない人も流れてくる音に惹かれて足を止めることがあるかもしれない。そうした偶然の出会いこそ、このイベントの大きな魅力にしたかったのです。野外開催にこだわり続けた結果、最終的に西園の方にご理解いただき、実現に至りました。本当にありがたく、心から良かったと思っています」
当日は公園の高台にステージが設置され、住宅街や山並みを見下ろす開放的な環境の中、好天にも恵まれました。13組のミュージシャンたちが歌や演奏を披露し、飲食ブースも設けられるなど、音楽好きだけでなく誰もが楽しめるイベントとなりました。
「会場は決まったものの、全体のスケジュール管理がうまくいかず、出演ミュージシャンのオーディションは当初予定していた対面方式ではなく、動画審査に変更せざるを得ませんでした。当日も慌ただしく、私自身のステージを中盤に設定していたため、進行管理と出演準備の両立が難しく、どちらも中途半端になってしまいました。初開催には多くの反省点が残りましたが、それでも無事に開催できたことが何よりの成果です。町田市内での野外音楽イベントは久しぶりだったと聞いています。今回の開催実績が、今後のイベント継続や、新たに音楽イベントを企画する人にとっての後押しになれば、大きな成功だったと感じています」

初回を終えた鈴木さんは、すぐに「2回目」に向けて動き出します。「継続が大切」という周囲の助言を受け、準備を前倒し。昨年11月には対面オーディションを実施し、公園側との調整を重ねながら会場設営の確認も進めています。
「うれしいことに、今年はオーディションの応募が15組から33組に増えました。栃木県からの高校生や、事務所が決まったばかりのバンド、TikTokで話題のアーティストなど実力派が集まっています。今年の目玉は何といっても彼らのパフォーマンス。自信を持ってお届けします。一方、実行委員会も中学3年生から22歳までの16人で構成され、準備を進めています。今年は2年目の経験を活かし、より充実したイベントを目指します」

二十歳になりお酒にも興味あり
出店ブースも昨年の倍となる12ブースに拡充され、キッチンカーやワークショップ、飲食店など、幅広いジャンルの出店が予定されています。「公園での開催なので、ファミリーや高齢者の方など、どなたでも気軽に来場できます。入場無料なので、ぜひ足を運んでパワーアップしたイベントを楽しんでください」と鈴木さんは呼びかけます。


ライブハウスでのワンマンライブ開催を目指しファン作りに励む
鈴木さんがギターを始めたのは中学3年生のとき。RADWIMPSに影響を受け、高校時代にはライブに通うようになり、本格的に音楽を志しました。人前で歌い始めたのは一昨年から。現在はSNSでの発信に加え、勤める飲食店のライブイベントにも出演し、力強い歌声とギターによる弾き語りで多くの人を魅了しています。
「4月からは働きながら通信制大学に通い、大卒資格の取得を目指します。音楽で生きていきたい気持ちは変わりませんが、周囲の意見や社会的な立場も考慮し、大学と両立する道を選びました。今は目標を明確にし、楽曲制作を増やし、音源やミュージックビデオを積極的に発表していく予定です。イベントだけにとらわれず、音楽活動全体を充実させていきたいと考えています」

様々な経験が表現力を豊かにする。
その目標とは、武道館でのワンマンライブです。実は昨年7月、岸田文雄首相(当時)が町田市を訪れ、こども施設を視察した際、鈴木さんは直接、その夢を話したそうです。
「岸田首相との意見交換会で、イベント活動や武道館でのワンマンライブ開催の夢を語り、『ぜひ来てください』とお願いしました。そうしたら岸田首相は『ぜひ早く開催して。楽しみにしています』などと応えてくれました」

まちだ若者大作戦は町田市が2023年度から始めた、若者が自らの力で”やりたいこと”を実現できるように市が後押しする事業です。2024年5月に施行された「町田市子どもにやさしいまち条例」に基づく取り組みで、市内在住・在学の中学生から23歳までが対象となっています。審査も若者が担い、採択された企画には、広報支援や補助金交付などの手厚いサポートが用意されています。今年度はムジカのほか、不登校の子ども達の居場所を知るきっかけづくり、ダンス部に所属する高校生がダンスを披露したり幼児・小学生などの来場者とも踊るイベント、留学生や外国語を学んでいる大学生による多言語での料理教室と言語レクリエーションなどが採択されました。鈴木さんはこのような取り組みに大きな意義を感じています。
「今回、ムジカを進めるにあたって、市の担当の方に何度も相談にのってもらい本当に助かりました。頼りになる『お父さん』みたいな存在になってくれました(笑)。私にとってまちだ若者大作戦は、子どもセンターから始まった関わりの延長線上にあると考えています。子どもセンターで育った人たちが成長し、18歳を過ぎると関係が途絶えてしまうのはさびしいことです。そんな中、若者大作戦は、子どもセンターに恩返しをするための新たな関わり方として、イベントを通じて地域貢献の機会を提供できます。私自分もできる限り、つながりを保っていきたいです」
最後に、鈴木さんにとっての「いいことふくらむまちだ」は?
「私は『若者大作戦』の活動を通じて、『いいことふくらむまちだ』を実感しています。自分が関わるイベントや、他の若者大作戦の企画に参加することで、町田市の活気や成長を感じることが多いですね。また、それだけでなく、町田市の飲食店や企業の発展を目にするたびにも感じます。例えば、市内のラーメン店やキープウィルグループの新店舗オープンのニュース、町田市がテレビなどで紹介される場面を見ると、『町田の魅力がどんどん広がっている』と感じて、ワクワクしますね」
第2回 Music at 四季彩の杜西園(MUSICA)
日時:2025年3月16日(日)10:00〜17:00会場:薬師池公園 四季彩の杜西園・展望広場
入場:無料お問い合わせ
Mail:2025musica316@gmail.com
TEL:042-788-4181(子どもセンターばあん・担当:瀧野)
主催:野外音楽フェス実行委員会
公式サイト:https://musica-machida.amebaownd.com/