「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

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まちだでたのしむ

毎日の暮らしにワクワクをプラスしてくれる
お菓子作りを楽しんでもらえたら

更新日:2023.12.14

栗山有紀さん お菓子教室「アターブル」主宰

町田市内のご自宅で、おうちでも気軽に作れるフランス菓子とパンの教室を開いている栗山有紀さん。S N Sで見かけるお菓子はおいしそうなことはもちろん、 おしゃれも好きということも想像できる、そんな素敵な写真を発信されています。お菓子作りに目覚めたきっかけや、お教室の様子など伺いました。

あるとき、これだ!とお菓子作りへ一直線
フランスまで留学を果たす

 

栗山さんのお教室兼ご自宅は、町田市内のとある住宅地の、見晴らしのいい場所にあります。長閑な景色の中、ここへくれば一瞬フランス、パリを感じながら、お菓子作りを学べます。月に15日くらい、お教室を開いていて、週末はイベントへの出品、通販も、と活動しています。

「コロナが明けてからは、イベントへのお声がけもすごく増えました。この週末も、埼玉のカフェで開かれるお洋服の展示会にお菓子を持っていく予定です。会のテーマがフランス、ということで、エクレアのリクエストがあったんですよ」

バニラービーンズをさやから取り出して、カスタードクリームの香りづけに。
コンロも海外製で、キッチン道具も栗山さんの好みが一貫していて、素敵。
イベントに持参した、エクレアがこちら。お皿のセレクトも可愛い!

取材に伺ったときに、翌日のエクレアの仕込みの様子もちょこっと見せていただきました。手際よくあっという間に、エクレアの中に入れるカスタードクリームが目の前で仕上がっていきました。見渡すと、ご自宅のキッチンもプロ仕様でありながら、栗山さんの好きなものがそこかしこに感じられるおしゃれなキッチン。まずはお菓子作りを仕事にする、というきっかけからお話を伺いました。

「お菓子にハマったのは、結婚してからなんです(笑)。会社づとめを辞めて結婚してから、お菓子作りを学びたくなって、家から近いお菓子教室などに通ったりしていたんですね。でも、もっと本格的なものをやりたいなって思いが強くなったので、これは製菓の専門学校か?と。ただ、その当時は金沢に住んでいたので、大きい専門学校に行くには大阪か、東京しか選択肢があまりなくて。どちらにしても、家を離れるんだったら、直でフランスへ行っちゃおう!って考えて、パリ市内にあるリッツ・エスコフィエというお菓子学校に留学したんです。夫も頑張って!って感じで快く送り出してくれたので、長くいてもよかったんですが、自分の気持ち的にも3ヶ月のワンターム学んで、帰国という形をとりました。でも帰国当日になったら、やっぱり帰りたくない!ていう気持ちになりましたが、それが来年も来ようっていうモチベーションになりました」

もともと、「ハマると急速に突き進んじゃうタイプ」という栗山さん。翌年も3ヶ月の短期留学を果たします。

「パリ生活は、もう、人生変わるって感じでした!そうですね、今振り返っても、めちゃくちゃ幸せだったって感じで…。それが29、30 歳の頃でしたね」

パリの学校に通っていたとき、どこか旅行をしたり、ヨーロッパを楽しみましたか?

「フランス国内もいろいろ行きましたけど、やっぱりパリが好きでした。地方に行くと、パリに帰りたくなる(笑)。思い出深いのは、ブルターニュ地方にあるレンヌ近くの、サン=マロという港町に行ったんです。バター好きの人なら知ってる『ボルディエ』の本店に行こうと思って。そうしたら、おやすみで大ショックだったなんて、思い出もあります」

お菓子作りにハマるルーツは
堀井和子さんの、レシピブック

 

大人の留学を果たした栗山さんですが、お菓子への憧れというか、好きになったきっかけの一つは、本との出合いにありました。

「料理研究家の堀井和子さんの本が大好きで眺めていたんです。今でも大好きです。お菓子作ってみようかなっていう、きっかけになったと思います。けれど、その本の中で実際に作ったのは1、2レシピなんですが(笑)、本全体の世界観が好きだったんですよね。お菓子作りからスタイリング、写真まで、全部ご自分でやってらしたりするし、イラストも描かれてたり。それこそ、ニューヨークにも住まれていた方なので、海外での写真も入ってて、眺めているだけでわくわくして。本当に大好きな本です」

かれこれ、30年以上前に出版されたお菓子本。全シリーズを揃えていて、何度も見返したといいます。今でも珍しい、アルバムのようなリング綴じの仕様なので、キッチンでお料理をしながら見やすいように、という配慮も感じられます。

「最初のほうにエッセイが入っていて、ここもいいんですよ。読んでいるとニューヨーク行きたいなぁってなります。ブルックリンのケーキショップだって?、とか、エンゼルケーキって何?!って、ほんとワクワクしたんですよね」

私にとってここに住んでて
いちばん頼りにしているのは富澤商店さん

町田へ住むことになったのは、夫の仕事の都合、というたまたまのきっかけ。金沢にいた頃もお菓子教室は始めていたそうですが、町田の自宅は本格的にお教室仕様に設計してもらいました。
最後に、すでに町田暮らしも長くなった栗山さんに、この地域の魅力を伺ってみました。

「町田って、だいたいなんでも揃っちゃう。都心に行けば、もちろんおしゃれなものとか高級品とかありますけど、町田は生活するには大変便利です。それに、私にとって、町田のいいところは富澤商店さんがあることです(笑)! 今は、ネットでもいろんなところから材料は買えるのですが、急に欲しいっていう時に、さっと富澤商店さんに行って買えるっていうのはありがたいんです。こちらに引っ越してきた時に、通りがかって、製菓材料がある!ってびっくりして以来、お世話になってます。それに、お教室に来てくださってる生徒さんには、町田に住んでいない方もいるので、教室帰りに町田に寄ってもらうこともできるので、すごく便利です」。

Gien(ジアン)というフランスの食器ブランド。「当時、フランスで日本の料理人とかパティシエに、すごく人気だったライン。帰国するときに持って帰ってきました。パリの思い出です」。クリーム色のシリーズはもう廃版らしく貴重に!
堀井和子さんの書籍。一番上の開いている本が「堀井和子の気ままな気ままなおかしの本」。「“ただのシンプルなケーキ”とか、ネーミングや、デコレーションもシンプルで、今見ても可愛いんです」
お教室の一コマ。みんなでサブレヴィエノワを作っている様子。「皆さんでワイワイと作ってもらってます」
ショートケーキを作っているところ。
できあがったショートケーキ。デコレーションはシンプルで可愛らしいのが、栗山さんテイスト。
栗山さんの著書の一部を。『ベイクドフルーツのお菓子』(文化出版局)が最新刊。パン作りも教えている。
Profile
町田市在住。こだわりの素材を使って、季節感あふれるお菓子作りを追求している。家庭で作れる気軽なフランス菓子をコンセプトにした、お菓子とパンの教室「アターブル」主宰。イベント出店、不定期で通販があるかも。
https://www.instagram.com/atableyuki/
お菓子・パン教室アターブル https://cake-atable.com/
撮影/黒澤俊宏 取材・文/田中希
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