「まちだで好きを続ける」|町田市シティプロモーションサイト

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まちだではたらく

「町田はふるさと」と語る、
ジーンズショップ『マルカワ』の
今とこれから

更新日:2026.6.25

株式会社マルカワ取締役 小川紘司ひろしさん

かつて町田駅周辺で最多10店舗を展開し、町田のランドマーク的存在だったジーンズショップ「マルカワ」。なかでも町田駅前にあった本店は、60年にわたり多くの人に親しまれ、ジーンズ文化の発信地として愛され続けてきました。「ジーンズを買うならマルカワ」、そんな言葉とともに、子どもから大人まで多くの人の記憶に刻まれています。

町田駅前の風景の中にあったマルカワ本店(写真は1980年代)。多くの人の日常に寄り添ってきた場所(写真提供/株式会社マルカワ)

「弊社は1948年に創業し、2026年で78年を迎えます。これまでお客様やお取引先様、従業員、すべての皆様に支えていただきながら、ここまで続けてくることができました。皆様への感謝というものは常に思いながら、これまでも、そしてこれからも歩み続けてまいります」

そう語るのは、4代目として代表就任を控える小川紘司さんです。

マルカワのこれからを担う小川さん

「町田の方って本当に温かい方が多いんですよね。人情味のあるまちだなと感じています。創業者もこの地が気に入っていたと聞いています」

「初めて買ったジーンズがマルカワだった」と語る人も多く、いまも「思い出のお店なんだよ」と声をかけられることがあるといいます。

「店舗がなくなってもそう言っていただけるのは本当にうれしいですね。『マルカワといえばジーンズ』というイメージを持ってくださっている方は、いまも多いと思います。町田に店舗はありませんが、厚木の湘南店では、全国最大級となる約1万本のジーンズを取り扱っています。『ここに来れば必ず似合う一本が見つかる』というお客様からの信頼に、これからも応えていきたいと考えています」

「現時点で町田への再出店の予定はないのですが、町田というまちには、商業地域としてまだまだ可能性を感じています。どこかで出店のタイミングが巡り、ご縁が重なれば、また町田で出店したいなという思いはありますね」

半世紀以上の歴史を持つ湘南店(写真提供/株式会社マルカワ)
インバウンドの需要に応える池袋店(写真提供/株式会社マルカワ)

リアル店舗からEC店舗へ。
時代に合わせて進化するマルカワ

2021年3月に本店がその歴史に幕を下ろした後は、ネット通販を中心に展開。マルカワは競合他社に先駆けて、早い段階から取り組んできました。

「主にZOZOTOWNやAmazon、楽天ファッションといった大手モールに出店しています。特徴としては、モールごとに商品展開を変えている点です。同じマルカワでも、モールが違えば、展開する商品が大きく異なります」

「また現在は、マルカワ以外にもオリジナルブランドショップを展開しています。ネット通販やファッションの分野は、時代とともに多様化が進んでいます。マルカワらしいジーンズやカジュアルウェアを軸にしながらも、お客様のニーズが幅広くなってきた中で、それぞれに合わせたコンセプトごとのショップやブランドを展開しています」

現在、展開しているオリジナルブランドショップは、Lazar(ラザル)、SITRY(シトリー)、Salong hameu(サロンハミュー)、ANPAS(アンパス)の全部で5ブランドショップ。

「ラザルは、新しさの中にある懐かしさ"ネオ・ベーシック”をテーマにしたライフスタイルウェアを展開しています。シトリーは東京発のモードスタイルとストリートスタイルを融合したアイテムを扱っています。サロンハミューは”日々のスタイルに刺激とトキメキ”をテーマにした彩豊かなアイテムをジェンダーレスに提案します。アンパスは、時代の最先端を意識しながらも変わらないものを大切にした”ベーシックモードスタイル”を特徴としています」

売り上げは好調だそうで、2025年にはオンライン店舗全体で78万人が利用。規模を着実に拡大しています。

穏やかな語り口で、丁寧に言葉を重ねます

変化を恐れず、縁をつなぐ。
時代に応え続けてきた理由

一方で、かつては多く存在したジーンズ専門店も、時代の流れとともにその数を減らしています。

「例えば、ジーンズカジュアル業界で一緒に戦ってきた企業も、近年では大手企業やファンドの傘下に入るなど、単独で事業を継続することが難しい状況になっています。結果として、独立した形で続いているのは弊社を含めても数少ないのが現状です」

その背景について、小川さんはこう分析します。

「時代の変化とともに、ユニクロさんのようなライフウェアという新しいジャンルが広がり、ファッション自体が大きく多様化してきました。ジーンズやカジュアルはその中の一つの選択肢になっています」

だからこそ重要になるのが、変化への対応力だと、小川さん。

「いかにお客様のニーズを捉え、今の時代に合った商品を提供できるか。その追求に尽きると思います。実はマルカワは、ジーンズの前に7回、業種転換をしているんです。もともとは古本屋から始まり、家具やレコードなど、時代に合わせて商売を変えてきました。時代によって流行は変わりますが、弊社は社会環境の変化に応じて、自らも変わっていくことを恐れない会社なのだと思います」

そうした時代の流れに対応し続ける中で、鍵となっているのが、商品と現場の裁量です。

「弊社では各事業部に裁量を持たせていて、どんな商品を扱うか、どんな店づくりをするかは店長に任せています。実際にお客様と接している現場の感覚を大切にしたいと考えているからです。特にECではトレンドの移り変わりが非常に早く、リアル店舗以上にスピードが求められる。その中で常に商品構成を考え続けている店長陣には、大きな信頼を寄せています」

町田への誇りを一枚に。
世界に広がる“町田Tシャツ”

そうした取り組みの中で、町田への思いを形にした商品も生まれています。それが「町田Tシャツ」です。

「マルカワは町田の企業ですので、その誇りを形にしたいという思いがありました。この馬のマークは、本店の外壁に掲げられていたシンボルで、町田の方にはなじみのあるものだと思います」

本店の外壁に掲げられていた馬のマーク。(写真提供/株式会社マルカワ)
町田の風景の中に溶け込み、多くの人の記憶に残るシンボルがTシャツとして復活

現在は湘南店と池袋店で展開。なかでも池袋店はインバウンド向けの店舗として、多くの外国人観光客が訪れます。

「外国のお客様が、この馬のマークを『かっこいい』と気に入ってくださるんです。町田やマルカワを知らなくても、デザインとして選んでいただける。それがきっかけで広がっていくのはうれしいですね」

当初は2色展開でしたが、現在はカラーバリエーションも増え、全7色に。インバウンドのお客様には鮮やかなカラーも好評で、売れ筋商品へと成長しています。また、漢字で「町田」と記されたデザインには、こんな思いも込められています。

「漢字は日本人が自分たちの歩んできた文化を感じるうえで欠かせないものです。意味がわからなくても、デザインとして興味を持っていただいて、そこから『町田ってどんな場所なんだろう』と関心を持ってもらえたらと思っています」

2026年5月からは、「町田駅前交流拠点はっとまちだ」でも販売しています。
HP https://hatmachida.tokyo/
@hatmachida.tokyo

現在も本社は町田に。
変わらない地域とのつながり

リアル店舗からEC店舗へと事業の形は変わりつつも、町田との関わりは変わりません。現在も本社は町田に構えています。

「弊社は町田で生まれ、町田で育ってきた企業です。つまり町田は、私たちにとって“ふるさと”なんです」

そう語る小川さんは、町田のこれからにも期待を寄せます。

「すでに発展しているまちだと思いますが、まだまだポテンシャルがあると感じています。町田には個性的な企業や多くの中小企業があり、それぞれが力を持っている。そうした皆さんと手を携えながら、地域経済の発展に貢献していくという思いは、創業当時から変わっていません」

町田というまちの持つ多様性や温かさは、マルカワの企業文化にもつながっているようです。

「やはり時代に合わせて変わっていくという姿勢は、町田というまちから教えてもらった部分が大きいと感じています。人を大切にするという企業文化や、人と共に成長していくという考え方も、町田だからこそ育まれてきたものかもしれません。町田ならではの多様性があるからこそ、企業も独自性を育みやすいまちなのかなと思います。商業都市でありながらベッドタウンでもあり、本当に多様な人たちが暮らしている。その中に、どこか家族のような温かい雰囲気があるまちだと思います」

帰ってきたくなるまち、
町田の魅力

こうした思いは、小川さん自身の原体験にも根ざしています。小川さん自身も、町田生まれ町田育ち。まちの魅力について、こんなふうに語ってくれました。

「町田には個性的なお店が多くて、飲食でも古着でも、ここにしかないものがたくさんあると感じています。ラーメン店や居酒屋も含めて、独自性のあるお店が多いですよね。それに、人が温かい。自然と受け入れてくれる雰囲気があって、『帰ってきたな』と思えるまちなんです。エンタメの文化も豊かで、音楽や落語、スポーツなど、いろいろな要素が混ざり合っている。30歳を過ぎてから、あらためていいまちだと感じるようになりました」

そんな小川さんに、町田のおすすめスポットも聞いてみました。

「芹ヶ谷公園には小さい頃からよく通っていました。今は1歳の娘と一緒に訪れることもあります。駅前のにぎわいから少し歩くだけで、あれだけ緑豊かな空間が広がっているのは町田ならではだと思います」

最後に、町田市のキャッチフレーズ『いいことふくらむまちだ』に込める思いを、小川さんの言葉で表現してもらうと……。

「人との出会いは一期一会。『縁や人を大切にし、いいことふくらむまちだ』。そういう思いが広がっていくまちであってほしいですね」

ジーンズショップ マルカワ
HP https://www.marukawa.co.jp/
@marukawa7
@marukawa_official
撮影/上樂博之 取材・文/小山まゆみ
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