町田で生まれ育ち、
15歳で乃木坂46に加入!
阪口珠美さんの素顔に迫る
更新日:2025.10.30
元乃木坂46メンバー・タレント阪口珠美さん
15歳で乃木坂46に加入し、青春時代をグループ活動に捧げてきた阪口珠美さん。卒業後は舞台やファッションなど、多彩な分野で新たな挑戦を続けています。そんな彼女を支えてきたのは、生まれ育った町田の存在でした。阪口さんにとって地元・町田とはどんな場所なのでしょう。阪口さんが大好きな『南町田グランベリーパーク』でインタビューを行い、町田への思いとこれから描く未来について伺いました。
中学3年生で始まった挑戦。
乃木坂46と学校を両立の日々
── 乃木坂46に加入されたのは15歳のときだったそうですが、当時の心境や大変だったことを教えてください。
阪口さん(以下、敬称略) 私が乃木坂46に加入したのは、中学3年生の15歳のときでした。まだ子どもでしたし、わけがわからないまま、大人の中に混ざってお仕事をさせてもらっていた感じで。
阪口 いちばん大変だったのは、学校との両立です。学校に行ったあとに舞台の本番があり、町田から都心まで電車で通う毎日は本当に大変でした。寮に入るメンバーも多かったのですが、私は町田が大好きなので、実家から通う選択をしたんです。学校も協力してくれたので、頑張って通いました。それでも今思い返すと大変な日々だったなと思います。
憧れから挑戦へ、そして合格!
落ちたかもと思いながらもつかんだチャンス
── 乃木坂46に加入されたきっかけは?
阪口 もともと乃木坂46が大好きで、先輩方に憧れて「私も乃木坂46になりたい!」と思ったのがきっかけです。中学生の頃からずっと好きで、自分で応募しました。オーディションを受けないで後悔するより、受けて後悔したいと思ったからです。審査は4次か5次まであって、そのたびに「落ちたかも」と思いましたが、なんとか合格することができました。私にとっては初めての挑戦でした。
── 合格発表後、周りの反応はいかがでしたか?
阪口 合格が発表された次の日に学校に行くと、友達がみんな「おめでとう!」と声をかけてくれて。その優しさを今でもよく覚えています。母も泣いて喜んでくれて、加入後もずっと協力して支えてくれました。
乃木坂46時代に磨かれたのは
折れない強さと挑戦心
── グループ活動を通じて、特に印象に残っていることや学んだことはありますか?
阪口 憧れの先輩たちと同じステージに立てたことは、何年経っても幸せだったなと思える経験です。憧れの衣装を着て、憧れの曲を踊れた経験は宝物。また、先輩方の姿から学んだことを、今度は自分が後輩に伝えることができたのも大きかったと思います。先輩から後輩へと受け継がれていくのが乃木坂46の伝統。その一端を担えたことが誇りです。
── ダンスの経験はもともとあったのですか?
阪口 はい、ずっとダンスはしていました。テレビの前で先輩たちの踊りを見て真似していたのが、先輩から直接教えていただけるようになって、本当に幸せで。楽しく頑張れたと思います。
阪口 でも、乃木坂46のダンスは、それまでの経験とは違って難易度が高く、苦戦することもありました。努力すれば必ず報われるわけではないこともたくさん経験しましたし……。そうした日々を乗り越えるうちに、『何が起きても大丈夫!』と自分に言い切れるくらいの強いメンタルが身についたと思います。
── どうやってリフレッシュしていましたか?
阪口 家に帰って母が作ってくれるご飯を食べたり、近所を散歩したりしていました。スケジュールに追われる中、町田と都心を往復するのはハードでしたけど、町田に帰る電車の帰り道だけでも、心を落ち着けられたんです。それくらい町田が大好きで(笑)。
乃木坂46卒業後は
自分らしさを大切に
── 2024年7月に乃木坂46を卒業して、現在はソロで活動されていますが、どのような活動に力を入れていますか。
阪口 いろいろなことに挑戦しながら自分自身も楽しんで、その中でまだ私を知らない方に知ってもらえたらと思っています。それから、同世代の女性のお手本となれるような存在になりたいですね。グループ時代とはまた違う表現になりますが、誰かのお手本になれたらと思っています。たとえばメイクでも、グループ活動のときは乃木坂46らしさを意識していましたが、最近は自分の好きなメイクやファッションを発信するようにしています。自分らしさを出せたらいいなって。
── 乃木坂46時代と比べて、気持ちや行動の変化はありますか。
阪口 やっぱりちょっと寂しい気持ちはありますね。楽屋にいるとき、当たり前のように誰かがいる環境だったので、一人きりの楽屋はすごく寂しく感じます。でも、努力を続けて頑張りたいという思いは変わっていません。
阪口 ダイエットで無理をしてしまうこともあったので、今は“自分の体を第一”に、と意識しています。最近は腸活を始めて、腸もみマッサージをしたり、白湯を飲んだり、軽い運動をしたりと、小さなことを続けるようになりました。そうやって自分らしく楽しみながら活動できているのが、大きな変化ですね。
舞台『醉いどれ天使』で新たな挑戦!
密かな夢は町田市の観光大使
── 乃木坂46時代から応援してくれているファンの方々も多いと思います。今の活動について、どんなふうに届けたいと考えていますか?
阪口 グループを卒業してからは演技をさせてもらう機会が増えて、そのたびに『今まで見たことのないたまちゃんだ』と、ファンの方に喜んでいただけるんです。そういった、これまでお見せできなかった一面をもっと届けていきたいと思っています。
阪口 そして何より、卒業したあとも変わらず応援してくださる皆さんの存在には、本当に毎日感謝しています。だからこそ、とにかく喜んでもらえるように、少しでも恩返しできるように、これからも活動していきたいです。
── 舞台に出演されると伺いました。どのような舞台なのでしょうか?
阪口 『醉いどれ天使』という舞台で、明治座・新歌舞伎座・御園座で11月、12月に上演予定です。ダンサーの役で、私にとっては挑戦的なキャラクター。グループを卒業して、まさに「こんな一面もあるんだよ」というのを皆さんにお見せできる機会だと思うので、ぜひたくさんの方に観に来ていただきたいですね。ちょっぴり不安な気持ちもありますけど、「何でもできるぞ!」という強い気持ちを持って、度胸と努力で頑張りたいと思っています。
── 今後、挑戦してみたいことはありますか?
阪口 いつかはプロデュースをしてみたいなと思っています。お洋服やコスメなど、何かしら自分が関われるものをプロデュースするのが夢ですね。あとは……。町田市の観光大使を密かに夢見ています(笑)。
子ども時代の思い出と 最強のまち“町田”
── 町田への思いを聞かせてください。
阪口 町田は大好きですね。グランベリーパークも大好きで、いつかトークショーをしてみたいという夢もあります。グランベリーパークの前にあったグランベリーモールには、赤ちゃんの頃から来ていましたし、隅から隅まで知り尽くしています(笑)。緑もいっぱいあって、犬を飼っていたときはよくお散歩をしていました。パーク内にはなんでもそろっているし、空気もおいしい! 春には桜が満開になって、本当に好きな雰囲気なんです。
阪口 グランベリーパークは、私にとってリラックスできるヒーリングスポット。お買い物もよくしていて、わざわざここで買って都心に戻ることもあるくらい(笑)。グランベリーパークにある『WIRED KITCHEN』も大好きで、よく行っています。
── 子ども時代に町田でよく遊んだ場所や、思い出に残っている風景はありますか?
阪口 芹ヶ谷公園では水遊びをよくしていましたし、鶴間公園のお祭りにも毎年行っていました。町田駅の近くで習い事をしていたので、商店街を歩く機会も多かったですね。中学・高校時代の遊び場は町田駅周辺。友だちとプリクラを撮ったり、タピオカドリンクを飲んだりしていました。本当に思い出の場所がいっぱいあります。
── まさに町田っ子ですね。
阪口 はい、生まれも育ちも町田です! 町田出身のシンガーソングライターのLeinaさんが、市の広報誌や『まちだで好きを続ける』のインタビューで『子どもセンターばあん』のお話をされていたのを拝見したとき、「あ!ばあんだ!」と懐かしく思いました。兄がそこでバスケをしていたので、私もよく一緒に行って、小さい頃から通っていたんです。Leinaさんとは年代も近いので、そんなつながりもうれしく思いました。
── 町田の魅力を挙げるとしたら、どんなところでしょう。
阪口 本当に“なんでも揃っている”ところだと思います。都会らしい便利さもありつつ、緑が豊かで、唯一無二のまち。都会にいると空気感に疲れてしまうこともありますが、町田に戻ると深呼吸するだけで心機一転できる。そこがいちばんの魅力です。
── 町田らしさをひと言で表すとしたら?
阪口 『最強』です! この落ち着きようは何なんでしょうね、本当に。こんなすてきなまちはない!って思うくらい、都会よりもずっと好きなんです。世界中のみなさんに来ていただきたいまちだと思います。もし初めて町田に来る方を案内するなら、鶴間公園を一緒に歩きたいですね」
── 寂しくなったり、町田が恋しくなることはありますか。
阪口 あります、あります。今も恋しいです(笑)
── 町田に戻ったときにリラックスできる過ごし方やおすすめのスポットはありますか。
阪口 おすすめは町田駅から徒歩3分くらいの場所にある老舗の和菓子屋『菓舗 中野屋』です。ここの草団子や草餅を食べるために帰るくらい、大好き! 本当においしいんです。
同世代の皆さんには親近感がいっぱい!
お互いにがんばりましょ〜
── 町田愛いっぱいの阪口さんから、町田のロゴマーク「いいことふくらむまちだ」に添えたい言葉を教えていただけますか。
阪口 実はこのロゴ、小学生のころに投票しました! 確か3つくらい選択肢があって、私は採用されたロゴマークに投票したんです。ピンクがかわいくてお気に入りでした。
阪口 私がロゴマークに添えたいのは、『自分らしさで、いいことふくらむまちだ』です。町田に来ると、嫌なことを全部忘れて、本当の自分らしさを出して楽しめる。だから皆さんも町田に来て、自分らしさを解放してほしい。そんな思いを込めました。
── 最後に、町田市に住む同世代のみなさんへメッセージをお願いします。
阪口 私の同年代のみんなもグランベリーパークで働いている人が何人かいたりして、そういう姿をひっそり見に行ったりしてます。お仕事は違いますけど、このまちで育ってきた仲間だと思うと、すごく親近感があって。だから、みんなのことをすっごく応援しています。そして、私自身も町田の魅力をもっと発信して、いつか観光大使として伝えられるようになりたいと思います!
阪口さんにとって町田は「最強のまち」であり、心をリセットできる大切な場所。『グランベリーパーク』や『中野屋』の草団子など、思い出とともに地元への愛情があふれています。乃木坂46で培った経験と町田が与えてくれるやすらぎを力に、舞台『醉いどれ天使』という新たな挑戦へ踏み出す阪口さん。その未来にますます注目が集まります。
Information
舞台『醉いどれ天使』
北山宏光主演で、黒澤明と三船敏郎が初めてタッグを組んだ伝説の作品が舞台上に蘇る!現代社会に熱く突きつける衝撃の話題作。【公演日程】
<東京公演>
●日程:2025年11月7日(金)~11月23日(日)
●会場:[東京]明治座
●住所:東京都中央区日本橋浜町2-31-1
<愛知公演>
●日程:2025年11月28日(金)~11月30日(日)
●会場:[愛知]御園座
●住所: 愛知県名古屋市中区栄1-6-14
<大阪公演>
●日程:2025年12月5日(金)~12月14日(日)
●会場:[大阪]新歌舞伎座
●住所:大阪市天王寺区上本町6-5-13
オフィシャルHP: https://www.yoidoretenshi-stage.jp

撮影/上樂博之 取材・文/小山まゆみ